【今日の新聞から】AIが「著作権」侵害!?被害額は数千億円!

アメリカの大手紙ニューヨーク・タイムズが、記事の無断使用で著作権侵害をされたとして、AI「チャットGPT」を開発したオープンAI社とマイクロソフト社を相手に「損害賠償」と「記事の停止」を求めて提訴した。被害額は日本円にして数千億円というから、新聞という活字メディアの経営が厳しいなか、深刻な問題だと想像できる。

この記事を読んで、すごい時代になったと感じた。

これまでは、ある程度の記事の転用は認められてきた。私たちも論文を書いたり、大学で講義をしたりする際に、新聞などからの引用をおこなうことは著作権法で許されている。しかし、これはちゃんと「引用元」を明示した場合に限られる。もちろん、無断使用はNGだ。
「チャットGPT」などのAIはさまざまな過去のデータや資料などから学習をして、文章を創り上げる。その際にいちいちどの文献をもとにしたかは判別できない。それほど多くのエビデンスに頼っているからだ。

今回の訴訟事件には「両刃の剣」の危うさがある。
人類は、過去のさまざまな文献や作品から新しい創作物を生み出してきた。今回の訴訟をきっかけに転用や参照が許されなくなってしまえば、新しい発想や着想も生まれなくなってしまうだろう。だが、その反面、創作物の著作権も守られなければならない。
今回の問題は、度が過ぎたことにある。
業界は、AIが過去の著作物を引用、参考にするガイドラインをしっかりと決めて、それ以上はNGというルール作りを急ぐべきだろう。と同時に、開発者は、AIが引用をおこなう際には「その引用元」を記録し、開示するシステム作りをするべきだと私は考える。

人類とAIが共存できる道はあるはずだ。

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