【お知らせ】障害者やトランスジェンダーがモデルのファッションショー「HAKODATE COLLECTION2024」の素晴らしい意義

ファッションショー「HAKODATE COLLECTION2024」が、12月1日㈰15時から函館市市役所本庁舎1階市民ホールで開催される。
函館市は「誰ひとり取り残さないまち」の実現をテーマに掲げている。そしてこのイベントは、すべての人を社会的孤立や排除から守り、障がいの有無や年齢、性別、国籍などの違いを超えて多様性を認め合うインクルージョンの推進を目的としている。主催は、函館市女性会議だ。
これは去年もおこなわれており、オーディションで選ばれた障害者やトランスジェンダーが色とりどりの服をまとって、平和を願う折り鶴が並べられたランウェーを進んだ。モデルたちは自閉症スペクトラム障害や言語理解能力の欠如など、さまざまな困難に直面している人々だ。https://hakodatecollection.wixsite.com/hakodate2022

このイベントの存在を知ったのは、最近始めたFacebookにある方からの友達申請があったことがきっかけだった。その方とは、コミュニティソーシャルワーカーであり障害者活動家の鹿野牧子氏である。鹿野氏は、低出生体重児として生まれたことで脳性麻痺の四肢麻痺となり、両親の仕事の関係で道立の児童福祉施設の女子寮で12歳まで育った。現在はインフォーマルな障害当事者目線の市民活動の実行委員会を立ち上げ、障害者が〝普通に〟楽しめるための余暇、スポーツ、ファッションなどのイベントを企画している。(「TEDxSapporo」HPの鹿野牧子氏プロフィールから抜粋)。

鹿野氏は「なかなか可視化しづらい障害者の存在を、ファッションショーというかたちで可視化したかった」と私に語ってくれた。とても素晴らしい取り組みだと思った。
鹿野氏が言ったように、私たちはどうしても障害者というマイノリティの存在を忘れがちだ。実は同じ社会に暮らし、同じ社会活動をしているのに、彼らがどういった思いでいるのかということを知ることに無頓着だ。障害者の人たちもオシャレをしたいし、ファッションを楽しみたいという気持ちがある。「実は私たちと何も変わらない。同じ存在なのだ」ということを見失いがちだ。

私は大学での教育のなかで、「他者の意見に耳を傾けること」を学生たちに強く推奨している。授業においてもグループディスカッションなどのAL(アクティブ・ラーニング)を導入し、たくさんの人と話をしてたくさんの人の話を聞くことで、自分の常識や固定観念、先入観を捨て去る「アンラーン」を促している。例えば、障害者の人はひっそりと生きている、オシャレやファッションなどにも消極的だ、などと思っているとしたら実はそうではないし、そうではない意見もあるということを知る、つまり「他者を知る」ことの大切さを学生たちに感じてほしいと願っている。そういった意味で、「障害者⇒ファッション」というふうにイメージが結びつかないといった先入観も旧態依然とした考え方なのだ。

前年ながら函館には行けないが、YouTubeでLIVE配信もされる。ぜひ、12月1日㈰15時に拝見しようと思う。その感想はまたこのブログで報告したいと思うが、皆さんも時間があればぜひご覧いただきたい。

「函館市市民部市民・男女共同参画課」HPより

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