【今日のタブチ】ミャンマー地震で死者1,000人超~珍しく情報発信をした独裁政権の「策略」に騙されるな!
ミャンマー軍事政権は、29日、ミャンマー第二の都市、中部のマンダレー近郊を震源とするマグニチュード7.7の大地震による死者が1,000人を超え、負傷者は2,389人になったと発表した。被害はさらに拡大する模様で、政府は珍しく情報公開をして、国際社会に支援を呼び掛けている。
独裁政権は、過去に2023年に西部のラカイン州を大型サイクロンが襲った際には、詳細な被害状況をほとんど発表しなかった。それは「国内のインフラ不備」を指摘されたくないからだ。それは、私がミャンマーを訪れた際に、水没する村を撮影して軟禁され、映像を消された過去の経験からも伺える。この事件については、このブログの以前の記事で伝えたとおりだ。
しかし、今回は珍しく異例の「支援要請」をおこなっている。その理由はなぜか? 理由は2つある。
1.民主派や少数民族武装勢力との内戦状態にあるため、統治能力が弱体化しているから。
2.それともうひとつ、1.によって苦しくなった独裁政権が「国際協調」に活路を見出す「策略」にシフトしつつあるという理由がある。
被害を受けているのは、罪もない国民だ。その弱者への支援は必要だ。だが、それを「盾」や「隠れ蓑」として、利用し、私腹を肥やそうとする独裁政権の思惑は許せない行為だ。
支援のお金や品物が政府に渡ってしまい、本当に必要な人々に届かなければ意味がない。そうならない、NGOや国際社会の取り組みや枠組みが早急に望まれる。
「ロイター」HPより