【今日のタブチ】日本の小中高生が「1週間で約10人自殺している」という現実を放置してよいのか?15 ~ 24 歳の自殺率は先進国でワー スト1だ
OECD(経済協力開発機構)のデータによると、日本の10代の自殺率は世界で最も高いレベルにあるという。さらに 15 ~ 24 歳の自殺率は先進国でワー スト1。G7各国における10~19歳の死因において、自殺が1位になっているのは日本だけである。これは、学校や家庭でのプレッシャー、社会的な期待、孤立感などが原因とされている。
日本では 厚生労働省が 2019 年に公表した統計で、10 ~ 14 歳の子どもの死因の第 1 位が初めて「自殺」になって以降、子どもの自殺は年々増えている。
今朝の新聞では、小中高生の自殺者数(暫定値)が2024年に前年から14人増えて、527人になったと発表された。私が問題視しているのはここから先だ。日本における自殺者数は全体では2003年のピーク(年3万4427人)から、年々減っている。しかし、これに反して子どもたちの自殺が増えているという現実だ。孤立が問題となったコロナの後も、高止まりの傾向が見られる。それほどこの問題は深刻であることを、私たち大人はしっかりと受け止めなければならない。
記事では、重要な情報も示唆されていた。24年版『自殺対策白書』によると、22年以降、自殺未遂をしていた小中高生は男女ともその時期が自殺1年以内だった事例が半数を超えていた。女子の小中高生では、自殺前1か月以内に自殺未遂があった割合が高いという。自殺未遂は、命の危機を知らせる「信号」なのだ。
大人の自殺者が減った要因としては、政府の取り組みや社会全体の意識向上などの予防対策が講じられていることやメンタルヘルスサポートの向上が挙げられている。
子どもの場合には、自殺未遂などを含め周りの大人が異変に気づき、手立てを取ることや本人たちに寄り添うことがとても大事なのではないだろうか。その「周りの大人」は親や家族ではないかもしれない。さまざまな家庭の事情もあるだろう。「周りの大人」とは「社会全体」だ。
国を挙げての施策は可及的速やかに為されなければならない。
この現実を一日たりとも放置していてはいけない。
子どもをサポートする人材確保、何よりそこにお金を投じるという施策を速やかにおこなうべきだ。
「共同通信」HPより
https://nordot.app/1257138747275756232