【今日のタブチ】時代錯誤の〝不要なモノ〟2選~広末涼子氏「騒動」と都道府県別「学力テスト」
今日の新聞からは、時代錯誤の「不要なモノ」(あくまでも私見である)を2つ取り上げたい。
一つ目は、数日前から世間を騒がせている広末涼子氏の事件だ。スポーツ紙や芸能ニュース、ワイドショーなどでこの報道を見ない日はなかった。しかし、私はこの報道に疑問を抱いている。もちろん、搬送先の病院で看護師さんに暴力をふるったというのはいただけないが、それもパニック状態に陥ったことから来ている。しかし、ニュースは残酷だ。「自宅に家宅捜索に入った」と聞くと、「薬物か」と騒ぎ立てる。広末氏は、事務所を独立した後、社長業と女優業という「二足のわらじ」 がかなりの負担になっていたという。もともと、そういったプレッシャーに弱い人である可能性が高い。私は一度、ドラマでご一緒したことがあるが、とても物腰の柔らかな丁寧な人だという印象が強い。そして周りにすごく気を遣う人だなぁと。そんな人物であれば、自分が主演の映画がクランクインしたすぐ後の大事な時期に、事故を起こしてしまったという事実から、パニック状態になってしまったとしても不思議ではない。
おもしろおかしく報道している人やそのニュースを興味本位で見たり読んだりしている人は、自分が彼女の立場になったときにどうかということを考えた方がいい。芸能人も人間だ。
二つ目は、小学6年と中学3年を対象にしておこなわれる全国学力テストだ。文科省は都道府県ごとの平均正答率を公表しているが、このことに対しては以前から「序列や過度な競争につながる」と批判されていた。だが、このテストは今年も同じ形式で実施される。なぜ、こういった反発があるなか、進めるのか。
文科省は「『都道府県』は意味のある単位だ」と反論するが、時代錯誤も甚だしい。また、現場の教員などへの圧力にもなりかねない。「点数を採ること」が本来の学力ではないはず。教育制度に潜在する本来の問題点を見えなくさせてしまうと異議を唱えたい。
「NEWSポストセブン」HPより