【今日の新聞から】「生成AIを使うな」は時代遅れ
今朝の新聞には、興味深いデータが載っていた。新卒学生を採用している企業の7割が、就職活動で業界研究や自己分析などに生成AIを利用することを肯定的に受け止めていることが、ベネッセiーキャリアの調査でわかったという。
今年度の芥川賞に選ばれた九段理江氏が、記者会見で自作『東京都同情塔』を書く際に「生成AIを駆使した」と語ったことが話題になったが、このように「AIを使った」と堂々と言えばいいのだ。問題なのは「隠すこと」。何となく後ろめたい気持ちや悪いことをしているように思ってしまうと隠したくなる。
地上波と配信が共存できるように、人類とAIも共存できる。大事なのは「お互いのよさを活かしてゆくこと」。両方が食い合っては意味がない。データの蓄積や分析に長けているAIを駆使して、そこから新しいクリエイティビティを生み出す。それが私たちができることだ。
大学などの学びの場でも、論文などにおけるAIによる「剽窃」が問題になっている。大学によっては、「生成AIの回答(出力結果)をレポートや論文に用いると剽窃とみなされる場合があります」とはっきり述べているところもある。
私は、もはや「生成AIを使うな」は時代遅れだと考えている。大事なのは以下の4点の徹底である。
1.生成AIを使った場合は、堂々とそのように申告すること
2.AIは間違いを回答する場合があることを理解しておく
3.AIが生成したものには、「著作権」など知的財産権が含まれてしまっていることに注意する
そして、意外と見落としがちだが、以下の4点目はとても重要だ。
4.AIを利用する際に自分の個人情報を安易に入力すると、漏洩する恐れがあるということを知っていること
以上をしっかりと押さえたうえで、どんどん利用してゆけばいい。
「NHK NEWS WEB」より