【今日の新聞から】なんと!44年も続いていた紅白歌合戦のジャニーズ寡占時代
昨晩の紅白を見ていて、もちろん皆さんも大きな変化にお気づきになったことだろう。私も子どもたちが「見たい」というのでそばで「ながら視聴」をしていた。事前に報道されていたので「旧ジャニーズ事務所」のタレントがまったく出演しないのは知っていた。だが、実際に見ているとますますその変化の大きさに実感が湧いてきた。今朝の新聞によるとなんとジャニーズ事務所が出演しないという紅白歌合戦は、1979年以来だという。それは44年ぶりのことだ。
44年間……改めてその期間の長さを想う。1979年というと、私は15歳。そのときからJとテレビの蜜月時代は続いていたのだ。
そして、紅白を見ていた感想だが、テレビの特性として「何かや誰かに依存する傾向がある」というものがある。これまでの紅白はJに依存していた。それが依存できなくなった。次はどこに、誰に依存することになったのか。それは以下の2つだと指摘したい。
1.韓国タレント
2.お笑い芸人
Jの穴埋めをこの2つがやっていた。特に目立ったのが、韓国勢の猛進である。韓国エンターテイメントの社会が厳しく、レベルが高いところは周知のことだ。昨晩もキレキレのダンスパフォーマンスと流暢な日本語を披露してくれていた。Jの衰退によって、一番チャンスが訪れたのが彼らなのだと実感する瞬間だった。また逆に言えば、私たちはJが寡占していると目にすることができなかった韓国のタレントや歌手たちの姿を目にすることができるようになったというメリットを享受している。
先日、テレビ東京の音楽番組『超音波』の収録を見学する機会があった。ゼミの学生で卒業後に音楽エンタメ業界に進みたいという人がいて、ぜひ収録を見てみたいというので見せてもらったのだった。その際に、「TAN」という韓国アイドルグループの歌唱シーン収録に立ち会ったのだが、彼らがとっても一生懸命で前向きな姿勢で収録に臨んでいたのが印象的だった。収録の合間に、「有名になりたいです!」と日本語で周りにアピールしていたことも心に残った。
このように、ある事件をきっかけに起こったひとつの事象もいろいろな面から観てみると、さまざまなことがわかってくる。物事にはマイナス面とプラス面があるということに改めて気づかされるのである。
京都新聞Webニュースより