【今日の新聞から】無人兵器LAWSに傾倒する日本政府の方針に危惧を抱く~AIの「殺人ロボット」の無情さ

日本の防衛分野でドローンなどの無人アセット(装備品)はその存在感を強めている。衆院選で自民党はドローンや人工知能の活用を公約に掲げた。防衛省は自衛隊の相次ぐ人材不足をカバーするため、攻撃型ドローンの取得などの関連費1千億円超を2025年度予算として要求した。これはこれまでにはない初めての傾向だ。
人工知能、AIによって自ら敵を見分け、殺傷する能力を備えた兵器を総称して、「LAWS(ローズ)」という。「Lethal Autonomous Weapons Systems」の略だ。火薬、核兵器に次いで私たちホモ・サピエンスが発明した「第3の軍事革命」である。

防衛などの現場での労働環境は私たち一般人の想像を超える。だから、どうしても「無人化、省人化」を考えてしまう。しかし、本当にそれでいいのだろうか。
今一度、このLAWSの特性やリスクを考えてみるべきだろう。「自律型致死兵器システム」という名前が示すように、この兵器はいったん起動をしてしまうと、操作をしなくても自ら標的を選んで襲う。恐ろしいことだ。これを「殺人ロボット」と呼ばずして何と呼ぶのか
事実、国連はこのLAWSには「対応が必要」として、「人の操作なしに命を奪う兵器は禁止すべき」と述べている。日本はこれに明らかに逆行している。

政府や衆院選の候補者たちは、今一度よく考えてみてほしい。
「殺人ロボット」に自分の子どもや知人が殺される未来のことを。

「JB press」HPより
(写真:Mykola Holyutyak/Shutterstock)

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