【今日の新聞から】選択的夫婦別姓は人間の尊厳にかかわる問題だ~「選択できる」社会を創ることの重要性

今朝の新聞には、経団連が6月に公表した「選択的夫婦別姓の早期実現を求める提言」に対する反響の記事があった。「経団連、よく言ってくれた」と賛同の声が多く寄せられている。これを読んで、「今日のタブチ」はこう思った。
もちろん、この発言に対しては評価はしよう。だが、少し「遅きに失する」のではないか。経団連は、もっと早く声を上げるべきだった。「ようやく重い腰を上げた」と思わずにはいられない。日本の企業における女性役員の比率は依然として低いからだ。
「夫婦同氏制度」はもってのほかだ。それは私がこの問題については、人間の尊厳にかかわると考えるからである。履歴書や名刺に夫の苗字で記名をさせられるたびに、「私はしょせん、〇〇の妻なのか」と自分のアイデンティティを損なわれるような思いになる女性が、これまでどれだけいたことか。それを想像すれば、人によってはそれを「屈辱」とも感じてしまう女性もいるだろう。

大切なのは、「選択できる」ということだ。女性が「夫婦同氏」を選ぶのか、そうではなく「別姓」を選びたいのか、そういった自らの意思が通用する社会であることが必要なのだろう。
そうでないと、「ダイバーシティ(多様性)の時代」といっても聞こえがいいだけで、まったくの形骸化だ。

「週刊金曜日オンライン」より

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