【今日の新聞から】全国の小中高でおこなわれている「探究学習」がVUCAの時代を生き抜く智慧となるー「アンラーン」から生まれる発想力
今朝の新聞には、全国の小中高でおこなわれている「探究学習」の例が挙げられていた。探究学習とは、子どもたちがそれぞれの興味を深掘りして、主体的な解決方法を模索する学習方法である。東京の渋谷区では、本年度から全区立の小中で教科の授業を減らして「シブヤ未来科」という探究学習の時間を倍増した。
これは素晴らしい試みだ。以下に新聞から例を抜粋する。
・食べられる服を作る
・資本主義と共産主義、どちらが優れているか考察する
・空気抵抗を調べるためにいろいろな形の紙飛行機を飛ばす
・「みんなが夢中になるゲーム」を作る
・化石ができる過程を調べる
・リンゴの皮の色素の抽出を試みる
どれも素晴らしい。
この探究学習に関しては私も思い入れがある。私のこのブログやHPを見た名古屋の高校の生徒さんが連絡をくれたことがある。「探究の授業で一妻多夫婚について調べており、お話を伺いたいと思いメールをお送りしました。勝手を申すようで恐縮ですが、12月23日から1月5日までの間にお時間をとっていただけたら大変ありがたいです。お忙しいと思いますので、メールで質問させていただく形式でも構いません」というとても丁寧で感心なメールをいただき、オンラインで生徒さんと話をした。私の過去の作品や「一妻多夫婚」について書いた論文を読んでくれたというのだ。
☛論文:https://cir.nii.ac.jp/crid/1390010292804792832
正直言って、「すごいところに着目したなぁ」と驚いた。
自分が知らないことを研究したり知ることは、「アンラーン」につながる。先入観や自分自身の常識、固定観念を「学び壊し」してくれ、新しい発見や気づきを与えてくれる。そしてそれが今まで気がつかなかった問題の存在やその問題の解決方法につながってゆく。それが「発想力」というものだ。
そしてそれは、まさに先行きの見えないVUCA(ブーカ)の時代に必要なスキルである。VUCAとは、Volatility(変動性)、Uncertainty(不確実性)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性)の頭文字をとった造語で、社会やビジネス環境において先行きが不透明で将来の予測が困難な状態を指す。
この「探究学習」の利点はもうひとつある。私は大学の授業でいつも「社会に出ると答えはひとつではない。さらに言えば、皆さんの考えが答えになることもある」と述べている。このように探究学習は、やってみて自分が思っていた答えや結果に「ならない」というのがいい点なのだ。
まさに「Try&Error」。
若いうちはどんどん失敗した方がいい。そして失敗を恐れない大人になってほしい。失敗は成功を生み出すからだ。
「EduPath」HPより
全く同感です。今日午前中、品川女子学院へ。
産学連携・探求学習の発表会でした。
様々な企業とのコラボであまりにも有名な学校ですが中学生たちも堂々と発表していました。
理事長始め首脳陣と親しい間柄なので
大学生と一緒にプロジェクトを運営したりしています。
岡仁様
コメントをありがとうございます。岡さんも素晴らしい取り組みをされていますね。
どこかでコラボをできるといいですね!
田淵俊彦 拝