【今日のタブチ】山崎エマ監督ドキュメンタリー映画『小学生~それは小さな社会』に秘境での撮影の日々を思う
今朝の新聞には、山崎エマ氏が監督を務めるドキュメンタリー映画『小学生~それは小さな社会』を紹介する記事が載っていた。
ごくありふれた日本の公立小学校で、児童たちの一年間の生活に密着撮影したものだが、とても素晴らしい取り組みだと感じた。私も長年、ドキュメンタリーをやるなかで、ごくありふれた「日常のなかの非日常」をどうすくいあげられるかをモットーにしてきた。私の場合には、山崎氏ほどの覚悟と根性がなかったので、「世界の秘境」というそのこと自体がすでに〝ありふれたものではない〟設定に逃げてしまったが、そういった特殊な辺境の地や発展途上地域であったとしても、人々の生活は〝ありふれた〟ものだ。
「取材をさせてもらっている」という気持ちを忘れないようにしながら、「日本食持ち込み禁止」を徹底して、まず「子どもから仲良くなる」という私の現地への溶け込み方は、30年以上続けた。だから、山崎氏も子どもたちのなかに溶け込むのにあらゆる努力をしたであろうことを推察する。
そしてこの映画のテーマは「特活」だ。皆さんも経験があるだろう。掃除や給食の配膳、児童会の活動、運動会の運営など児童たちが役割分担を決めて取り組むものだ。海外でも「TOKKATSU」と日本のシステムを取り入れる学校が出てきているという。
山崎氏がどれだけ子どもたちの「日常のなかの非日常」に肉薄したのか、横浜では1月4日から横浜シネマリンで公開されるそうだが、いまから楽しみだ。
「映画ナタリー」HPより