【おススメ映画】誰にでも「未来を生きる権利」がある~藤井道人監督『正体』が教えてくれた「なぜ逃げたのか」の答え

Netflixで藤井道人監督の『正体』を見た。
号泣だった。さすが、藤井監督、涙腺緩めるのうまいなぁ……。
これは2024年11月29日(金)に劇場公開されたもので当時見たいと思っていたが、時間が取れず今回やっと見ることができた。素晴らしい作品がいち早く配信されることが多くなって、有難い限りだ。
劇中にも出てくるが、「未来を生きる権利」という言葉が印象に残った
そして、横浜流星氏の演技が素晴らしい。私はFridayデジタルでNHK大河の『べらぼう』を酷評しているが☛https://friday.kodansha.co.jp/article/407702、決して横浜氏の演技を否定しているわけではない。演出や設定がいまいちだともったいないという例として挙げているのだ。横浜氏は『べらぼう』のような豪快な役より『正体』のような繊細な役の方が合っていると私は思っている。演技が上手なので、外見と表現の細やかさとのギャップが出た方が生きる。
そして、山田孝之氏の演技も素晴らしい。抑制された表現だけに、表情のひとつひとつの意味を考えて見ることができる。「この刑事はどういう人生を歩んできたのだろう」と想像したくなる。このようにその人の人生が気になるほどの役作りができれば、俳優としては一流だ
山田氏演じる刑事が、横浜氏に「なぜ逃げたのか?」と問うシーンがある。そのとき私は、昔、山田氏が演じたドラマ『破獄』を思い出した。これは2017年4月12日(水)夜9時からテレビ東京で放送された、私がプロデュースしたドラマだが、山田氏は実在した脱獄犯を演じた。8年前は脱獄犯を演じ、今度は脱獄犯を捕まえる役。積年の念を感じる。そのときのテーマも「なぜ脱獄したのか」だった。答えは、「自由を求めて」だったが、今回の『正体』では、脱獄犯の横浜氏は何と答えたか。それは映画を見て、確かめてみてほしい。

「松竹」公式HPより

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