【今日のタブチ】トランプ氏との会談に「片手で握手」の大失態~石破首相の「振舞い」を反面教師に「自戒の念」をこころに刻む
今朝の新聞の一面にドーンと掲載されたトランプ氏と石破氏の会談の写真を見て、「あらら……」と絶句した方は私だけではないだろう。
トランプ氏がしっかりと両手で握手をしているのに、一方の石破氏は片手で握手。左手はひじ掛けに置いたままだ。正直言って、相手への敬意は感じられない。あれほど蛮行を繰り返すトランプ氏の方が相手に真摯に向き合っている「立派な人」に見えてくる。
石破氏は南米ペルーで開かれたアジア太平洋経済協力会議(APEC)の際にも会議後、他の首脳が立ち上がって話をしたり、ハグをしたりしてお互いに交流を深めているなか、席に座ったままスマホいじりに熱中していたり、マレーシアのアンワル首相やカナダのトルドー首相が話しかけた際に立ち上がることなく座ったまま握手をしたことが非難された。このことについては、岩屋外務大臣が「外交上、特段の問題はない」と擁護したが、マナーにまつわる石破氏の話題は尽きない。それ以前にも石破氏は官邸での新閣僚との集合写真撮影時にズボンの裾がだぶついた姿で登壇したり、「箸の持ち方が悪い」や「おにぎりの食べ方がひどい」などことあるごとに一挙手一投足にツッコミの声が上がっているのだから、もう少し本人に「気を付けよう」という気持ちがないものか。
私も実はNHKの「NHKスペシャル」に出演した際に、「大股を開いた態度が横柄」とかなりSNSで叩かれ、「大股さん」という不名誉な名前までついた。そのときには猛省したものだが、改めて「自戒の念」を忘れないようにこころに刻んでおこうと、今朝の石破氏の写真を見て思った。
日本のことわざに「思い内にあれば色外に現る」というものがある。心のなかに秘めていることがあると、自然に顔の表情や動作に出るというたとえだ。また「振る舞い」は動作や行動、態度などを意味する言葉だが、同時に「もてなし」の意味もある。外交の場での「振舞い」は相手へのもてなしの気持ちがないといけないのだ。わたしの大股はヘルニアのせいなどといった身体的な理由があるとはいえ、「自分の態度には、本当に不遜な気持ちがないのか」ということは常に自分自身に問いかけていないといけないと実感した。
私は単なる一介の人間だ。だが、石破氏は日本を代表する総理大臣、首相である。外交においては、我が国の「顔」だ。「もう少し、その立場を認識していただきたい」と。国民の一人として申し上げたい。
「東京新聞TokyoWeb」より