【今日のタブチ】わずか〝1ミリの〟大発見!クラゲの新種が確認された~まだまだ海洋には〝未発見の〟生き物がいるという神秘:人類は地球上において「小さな存在」だ
新江ノ島水族館と黒潮生物研究所の共同研究によって江ノ島と高知県で採集された体長わずか1ミリのクラゲが「新種」だと確認された。
2本の触手があり、外側の傘部分の刺胞塊が水玉模様に見えることから「ザンクレア・イノセンス(和名:ミズタマスズフリクラゲ)」と命名された。
地球の神秘にこころが躍り、少年のときのドキドキした気持ちが蘇った。
クラゲはまだまだ未発見の種類が存在すると考えられている。その理由は以下の3つだ。
1.深海や未調査地域の存在 – クラゲの多くは深海や沿岸の複雑な環境に生息しているため、人間の調査が及んでいない場所が多い。
2.変異の多さ – クラゲは成長過程で形態が変化するため、異なる種と認識されにくいことがある。
3.そしてなんといっても、研究の進展がある – 遺伝子解析技術の発展により、これまで同じ種とされていたものが実は異なる種だったと判明するケースが増えている。
新江ノ島水族館では、荒天以外はほぼ毎日採集調査をおこなっていて、今後も新種発見の可能性がある。まだまだ未知のクラゲが身近な海に潜んでいるかもしれない。
クラゲの海における「役割」についても調べてみた。すると、クラゲが海洋生態系の中で重要な役割を果たしていることがわかった。大きくは4つある。
1.食物網の一部 – クラゲは小型の魚やプランクトンを捕食し、またウミガメやマンボウなどの大型生物に捕食されることで、海洋の食物連鎖を支えている。
2.生態系の安定化 – クラゲは環境変化に強く、他の生物が減少した際に代替の食料源となることで、食物網のバランスを維持する役割を果たしている。
3.海洋環境の指標 – クラゲの大量発生は海洋環境の変化を示すことがあり、例えば海水温の上昇や過剰な栄養塩の供給によってクラゲが増えることがある。
4.有機物の循環 – クラゲの死骸は海底に沈み、分解されることで栄養分を供給し、深海の生態系を支える役割を持っている。
クラゲは単なる漂う生物ではなく、海洋環境の変化を示す重要な存在だということがわかった。興味深い!
海洋にはまだ未発見の生物が数多く存在すると考えられている。国際的な海洋生物探査プロジェクト「Ocean Census」によれば、最近の調査で866種もの新種が発見された。なんと、「海洋生物の90%以上が未発見である可能性がある」と主張する科学者もいる。
私たち人類は、この地球上においていかに〝取るに足りない〟「小さな存在」であるかがわかる。そういった謙虚な考えでいれば、「環境破壊」も少しは歯止めが効くかもしれない。
「高知新聞+DIGITAL」より