【今日のタブチ】政治家は「受けを狙う」のが仕事なのか?~SNSを活用した選挙活動が主流になることの危うさ
江藤拓農相が「私はコメを買ったことがない。支援者がくれる。売るほどある」と発言したことが大騒動になっている。大臣どころか政治家としての器のなさ、人としての品格のなさ、は言うまでもない。手をかえ品をかえ、言い訳、撤回に躍起な様子は、すべてが「後の祭り」で「付け焼刃」。「愚の骨頂」の説明は聞くに堪えないが、なかでも特にある発言が気になった。
「ちょっと受けを狙って強めに言った」
お笑い芸人でもあるまいに、政治家の仕事は「受けを狙う」ことかとあきれるばかりだが、「受けを狙おう」と考える思考の裏にはSNSなどのネットの存在がある。
SNSのコメントで受けを取りたい、「いいね」をもらいたい、そんな欲求がこんな政治家の行動にまで染みついてしまっていることに愕然とした。
ネットの受けを狙った政治活動の例として、近年ではSNSを活用した選挙戦略が注目されている。例えば、2024年の東京都知事選挙では、石丸伸二氏がYouTubeやX(旧Twitter)を駆使し、若者層を中心に支持を集めた。石丸氏の戦略は、動画コンテンツの活用や双方向のコミュニケーションを重視し、従来の政治家像を覆すものだったと言われているが、今回の江藤氏の発言で、SNS上の支持者の「受け」を狙うことがどんなに危険なことかを改めて確信した。
「受けを狙う」政治家ばかりになれば、日本はとんでもない社会になるだろう。
「FNNプライムオンライン」より