【今日の新聞から】「子ども3人で大学無償化」を考える

政府は昨日12月11日、「少子化対策」として2025年から子ども3人以上の世帯の大学授業料などを無償化する案を正式に発表した。

この施策に対しては賛否両論ある。我が家でも食卓の話題になった。
世間で多数の意見は「現政権の人気取り」というものだ。この「こども未来戦略」が実施されてから子どもを産んでも、実際にその家庭が優遇措置を受けることができるのは20年先ではないか、そのころには政権も交代して、どうせまたこの施策も取りやめになっているのではないか、といったような指摘が大半である。

この意見を聞くと、一見今回の施策は「少子化対策」としてはまったく無意味なように思えてくる。しかし、私はそうは思わない。
それはなぜか?

無償化の恩恵を受けるのは20年先ということで、確かに「物理的なメリット」の点では疑問が残る。しかし、「精神的なメリット」においては今回の施策は悪くないと思っている。結婚をする人や子どもを持つ人が減っている原因は、社会に対する不安だ。結婚をして子どもを持ちたいと思っても、「こんな社会でちゃんと育てられるのか」と不安になるから躊躇するのだ。
平たく言えば、「日本という国や社会は信用できない」と思っているということだ。自分の家庭や子どもを守ってくれないと思っている。そんなとき、一番必要なのは「日本もまだ捨てたもんじゃないな」という希望である。
今回の少子化対策で、失望していたわが国ニッポンを少しでも見直す要素やきっかけになればいい。そんな意味で、「精神的なメリット」が大きいと私は思っている。

皆さんはどう考えるだろうか?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です