【今日の新聞から】国立西洋美術館でアーティストがオフィシャルパートナーの川崎重工に抗議したことの先進性

東京・上野の国立西洋美術館で美術家などのアーティストが同館オフィシャルパートナーの川崎重工に抗議をおこなった。攻撃用のドローンの導入を防衛省が計画し、候補機となったイスラエル製の輸入代理店となっているのが三菱重工だからだ。

私の勤める桜美林大学の芸術文化学群(「学部」ではなく「学群」としている)には、教員でありながら数多くのアーティストがいる。それだけに、とても興味を持ってこの記事を読んだ。

「作家は作品で意思表明をするべき」という批判もあるというが、私はこれは間違っていると言いたい。
芸術というのは、人間としての「個人の発露」だと私は考える。また創作という情報発信をするひとつの「メディア」という「個」である。人間らしい感情や思いがなくては、優れた芸術作品は生み出せない。
だとすれば、個人的な見解や私見であったとしてもそれは発言したり、発信したりする権利がある。

正直言えば、この抗議によって三菱重工が攻撃用ドローンの輸入をやめるかというと、それは考えにくい。だが、こういったことに「反対している者がいる」ということを知らしめること、そしてそういった声をあげやすい環境や社会にしてゆくための効果は十分にあるのではないか。
今回のようにアーティストが美術館やスポンサーに抗議するのは、日本では珍しい。だが、美術館は「表現の自由」を守る場だ。アーティストが声をあげたことを抑止しなかった国立西洋美術館の対応はさすがだ。

スポンサーである三菱重工もよく考えてほしいと思う。

「Tokyo Art Beat」HPより

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