【今日の新聞から】悪質ホストは許さない! ホスト側の事情はあるのか?

今朝の新聞に、ここのところ続いているホスト売掛金問題の記事が載っていた。警察庁の露木康浩長官が歌舞伎町を視察したというものだった。

いやー、それにしても取り巻きが多い。もちろん警護のためだと思うが、これだと逆に目立つだろうなぁと心配した。

女性客が高額な料金を請求され、売春などに走るというのが社会問題になっている。ホストにはまる女性の多くは性的虐待や家庭環境に問題があるケースが見受けられるという。やはり虐待による依存症を引き起こしているのだろう。そしてこのホストの「売掛金」というのが問題だ。これはいわゆるホストの店に対する「借金」のようなものだからだ。

特殊詐欺のシステムと似ていると感じた。特殊詐欺は元締めの巨悪がいて、「かけ子」「受け子」「出し子」となるのは高額バイトに引き寄せられ騙されて犯罪の片棒を担がされる若者が多い。もちろん、その若者がやっていることも悪いが、一番許せないのは元締めだ。

ホスト問題ももちろん、女性客をだますホストは許せないし、被害者である女性客は守られるべきであるが、ホストにそうさせている元締めの存在を忘れてはならない。そしてこの元締めを元から絶たなければこのホスト問題は根絶できないと考える。ホストの中にはだまされたり脅されたり、はたまた借金を背負わされてやむなく女性をだますという行為に走る者もいるだろう。そういったホストの証言は表には出てこない。しかし、こういったホスト側への対処もおこなってゆくことが必要だと指摘したい。

これは私が以前、日テレの「NNNドキュメント」を制作した際に、「ストーカー問題を考えるには、加害者側を検証することが不可欠」と考えたことに由来する。社会問題の解決のためには、さまざまな立場、さまざまな視点から吟味することが肝要である。

「産経ニュース」2023年11月28日版より

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