【今日の新聞から】死刑執行の「当日通知」は違憲なのか？

死刑執行を当日に通知する運用は違憲だとして死刑囚２人が訴えていた訴訟で、大阪地裁は訴えを退けた。今日はこのことに対する私見を述べたい。

大学時代のゼミで「死刑存廃論」を研究していたことや、そのこともあっていまも「死刑制度」に関心を抱いていることはこのHPでもこれまで記してきた。
その私としては、今回の判決は「ナンセンス」だと言いたい。理由は以下の３つである。

１．死刑囚にも人権が認められる。当日の通知では家族にも会えないどころか、心構えができない
２．当日告知を実行しているのは、世界中で東欧のベラルーシだけだ。日本はグローバルスタンダードから後れを取っている
３．「前もって知らせると自殺などを誘発する」というが、自殺と告知に因果関係があるとは限らない。さらに言えば、「自殺をする」というのもその本人が選択した行為だ。もしそれを防ぎたいなら、監視カメラなどでできるはずだ

「人間らしい最期」を死刑囚に与える……そういう寛容的な日本であってほしい。
そして今回のことで、「死刑存廃」の議論が深まることを期待する。