【今日の新聞から】部活の「髪形ルール」の自由化を歓迎する

昨年夏の甲子園で優勝した慶応高校の選手たちの自由な髪形が話題になったことを受けて、高校生の部活の「髪形ルール」が見直されるという動きが出ている。
私が高校時代には、野球部員といえば「丸坊主」が当たり前。そのほかのスポーツ部も基本、丸刈りや緩くても「5分刈り」「3分刈り」だった。しかし、多様性が叫ばれるいまは、そんなことはナンセンスだ。私は部活の「髪形ルール」の自由化を歓迎したい。
この記事の「おもしろい」と感じた点は、こういった動きを後押ししているのが企業であることだ。化粧品会社「マンダム」は出張形式の「部活ヘアサロン」を開いている。これは特に女性部員に好評だという。
https://www.mandom.co.jp/gallery/bukatsu-hair.html
確かに、ヘアスタイルにも気を遣うと、試合や大会で気分もパフォーマンスの質も上るに違いない。「恰好いい」ということだけでなく「試合で崩れない」や「自分のアイデンティティを表現できる」というメリットもあるだろう。昔は「なんでその規則？」といったようなブラックな「謎ルール」も多かった。
また企業側にとっても「髪形に気を遣う人」が増えてくれると販促につながるだろう。まさにWINWINである。

情報化によってアイデンティティの埋没が起こりがちないまの時代に、こういう取り組みのように高校生という若いころから自分自身の個性を発揮する方法を模索していければ、彼らが大人になったときに自分自身らしさを失わない「自己」を確立できると期待したい。
依然として、我が国においては自殺者が多い。「たかが髪形」と思うなかれ。小さいと思えるそういったことが大きな問題解決になり、社会の活性化につながるのだ。