【ジジイのたわ言】東京都千代田区立麹町中学校の堀越勉校長の強権~電車のマナーまで……「想像力」が欠如することの恐ろしさ
東京都千代田区麹町中学校の校長、堀越勉氏がダンス部に「ヒップホップ禁止令」を出したという。もちろん、生徒は猛反対をして保護者は区の教育委員会に抗議書を提出した。現代教育行政研究会代表の前川喜平氏によると、堀越校長はとにかく「規律」を重んじる方で、着任早々にやったのが「生徒を縦に整列させること」だったそうだ。前川氏は堀川校長が文科省や教育委員会におもねっていると指摘しているが、文科省や教育委員会はそこまで愚かではないだろう。実はこういった昔ながらの方針を良しとしてきた現場のほうが「旧態依然として遅れている」のではないかと私は考えている。
そもそも部活動は生徒の自発的な活動の場ではないのか。私も東京都から依頼があり、8月に部活動指導員の講習会(演劇部)をおこなうが、そこで強調したいと考えているのは、あくまでも部活動は「学生主体」であり、指導員は「部活動は何のためにあるのか」という想像力を持ってほしいということだ。堀越校長には、ダンス部に「ヒップホップ禁止令」を出したらどんなハレーションが起こるのか、学生にどういうショックを与えるのかを想像してみてほしいものだ。
そして同じことが、電車に乗車時のマナーにも言える。
今日は本学のオープンキャンパスの日だ。その出勤時に電車のなかで恐ろしい光景に出くわした。座席にどっかと座り、コンビニで買ったと思しきスパゲッティーをずるずると食べている人がいた。スマホを見ながら堂々とである。もちろん、周りの人はドン引きで誰も隣に座ろうとしない。以前、このHPで車内でメイクをする女性の話をしたが、まったく「自分が他者からどう見えているか」「周りにどう迷惑をかけているか」を想像できないのである。
また電車のマナーとしては、車両にスマホを見ながら乗り降りする人もとっても迷惑だ。なんで電車を降りながらわざわざスマホを見なければならないのか、そういう人たちは「自分がどんな迷惑をかけているのか」を想像できない。
そしてそんな人ばかりになるとどうなるか。
例えば、戦争で家族や大切な人を亡くしたらどういう気持ちになるのか、といったことを想像できない人は、戦争が起こることに対して何の感傷も持たないということになりかねない。これは、とても恐ろしいことだ。
「【公式】文化放送 おはよう寺ちゃん」より
https://www.youtube.com/watch?v=G3fqKgi_XBM