【今日のタブチ】《ジャパン・アズNO.1》を捨てる時――「成長」より「幸福度」で勝負する日本へ

今朝の東京新聞の社説を読んで、深く考えさせられた。
日本の50代以下の大半は、バブル経済崩壊後に社会人になり、強い日本経済を経験したことがないという。かつてアメリカに次ぐGDPを誇っていた日本は、中国、ドイツに抜かれ、今年はインドにも抜かれ、世界5位になると予測されている。世界経済の構造変化の中で、日本は確実に順位を下げている。

バブル期真っ只中に生きていた私としては、日本が“廃れてゆく”ような寂しい気がする。
しかし、果たしてそうなのか?
《ジャパン・アズNO.1》という亡霊に囚われていることの方が、愚かなのではないか。新年になってよりそんな気持ちが強くなっている。

思い返せば、半導体で世界を席巻していた日本企業は、いまや台湾や韓国に完全に抜かれた。自動車産業もEVシフトで後れを取り、トヨタでさえ世界の潮流に追いつこうと必死だ。こうした現実を前にしてもなお、「強い国」「強い経済」を掲げる首相の言葉は、どこか空虚に響く
かつて「二番じゃダメですか?」と発言した政治家が世間からバッシングされたことを思い出す。あの言葉は、競争社会で一番を目指すことが本当に幸せにつながるのかという問いだったはずだ。成熟社会では、必ずしも上昇し続けることが価値なのか? 成長しないこと、安定を重視することも選択肢ではないのか?

GDP順位にこだわる亡霊から自由になり、生活の質や社会の安定を重視する価値観へと転換する時期に来ている。
日本経済はもはや「ジャパン・アズNO.1」に戻ることはない。しかし、それは敗北ではない。人口減少、成熟社会、持続可能性という現実を受け入れ、GDPよりも幸福度、格差是正、社会保障の充実を優先する国へと舵を切るべきだ。世界ランキングに一喜一憂する時代は終わった。これからは「質」で勝負する時代だ。
「強さ」の定義を変えること――それこそが、今の日本に必要なことではないか

「Financial News Japan」HPより

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