【今日のタブチ】「NNNドキュメント」で密着取材した元連合赤軍の兵士・植垣康博氏が亡くなった

元連合赤軍の兵士であった植垣康博氏が亡くなったという、訃報を新聞で目にした。76歳だった。介護施設で誤嚥性肺炎が死因だという。
私は2013年に日テレの「NNNドキュメント’13」枠で放送された狂気の正体 連合赤軍兵士41年目の証言という番組で、植垣氏に密着取材をした。取材は2012年だから、いまから13年前だ。
1972年、連合赤軍は「あさま山荘事件」を起こした。その直前に、彼らは「総括」と称して、武装闘争の純粋性を求めるだけのために、仲間12人を殺害した。その事件に実行犯として加わったとして、殺人などの罪で懲役20年の判決を受け服役。出所後は、静岡駅近くの繁華街でスナック「バロン」を営んでいた。バロンとは、連合赤軍内での植垣氏の呼び名である。
そのスナックに、取材のために私は足しげく通ったものだった。私が突然、「なんで恋人の人を殺めたんですか?」などと切り出す質問に飄々と答えていた姿がいまでも思い出される
数ある取材対象の中でも、極めて印象深い人の一人だ。
新聞によると、2023年3月に介護施設に入所し、趣味のラジオを聴くなど穏やかな晩年を過ごしていたという。
何だか、一つの時代が終わった気がした。
いまは一緒に階級闘争をおこなった仲間と、賑やかに酒でも酌み交わしているのかもしれない。

「ABEMA TIMES」より

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