【今日のタブチ】福井県は「恐竜県」~その振り切った施策に、地方の生き残り策のヒントがある!
今朝の新聞には、福井県で「恐竜推し」が加速しているという記事があった。
福井県は昔から恐竜の化石がよく出る場所として知られ、その研究も盛んだ。なんと、日本で発見された恐竜化石のうち、約8割が福井県で見つかっているというから驚きだ。なかには福井県で初めて発見された恐竜化石もあり、「フクイサウルス」、「フクイラプトル」、「フクイベナートル」、「フクイティタン」など、「フクイ」の名を冠した恐竜も多数存在する。
福井駅には大きなティラノサウルスのロボットが設置され、子どもたちに人気だ。駅周辺を「恐竜エリア拡大プロジェクト」と称し、総額10億円を投じて恐竜のモニュメントや壁画、展示を配置した。県庁には「恐竜戦略室」があり、福岡県立大学にはこの4月に全国初の「恐竜学部」が新設される。北陸新幹線の延伸開業の関東圏からの観光客の増加を見込んでいるのだ。
私は過去に『恐竜2009』という特別展の映像を担当したことがある。その際にも福井にフクイサウルスの取材に行った。そのころに比べるとかなりの熱の入り方だが、この施策には「地方の生き残り策」のヒントが隠されていると私は見ている。カニやそばも福井の名産だが、そのアイテムには競合も多い。「オンリーワンで観光客のこころをつかむ」という方法は、とてもよい。
日本全国で「地方沈下」を嘆いている場所も、ぜひ「オンリーワン」を推してみてはどうだろうか。
「福井新聞ONLINE」より