【今日のタブチ】秘境の過酷なロケが原因の症状「巻き爪」手術報告…またもや「ゴッドハンド」のおかげで…「神の手」だと確信する納得の理由
昨日27日に、足の巻き爪手術をおこなった。
私にとっては、先日の白内障に続いての「手術」になるが、「白内障手術→巻き爪手術」という流れが、この2025年夏の私の「身体改良計画」である。唯一のぜいたくな悩みは、手術が連続しているため長い間「禁酒生活」が続くことだ。だが、これも「肝臓リフレッシュ」という意味では、「身体改良」となって結果的にはよい。
事の発端は、足の親指が痛くなってきたことだった。考えられるのは、「痛風」という〝内科的な〟症状、「突き指」や「捻挫」などの〝整形的な〟症状の2つだが、「痛風」の方は投薬治療をおこなっているので考えられない。整形的なことでもなさそうなので、皮膚科に行ってみたところ、親指の爪が「巻き爪」になっていて、足に食い込んで炎症や痛みを引き起こす「左母趾陥入爪(ひだりぼし・かんにゅうそう)」という症状だと診断された。
医者ははっきりとは断定しないが、このブログでも記述した「足底筋膜炎」と今回の「左母趾陥入爪」が同時に起こっている原因は、過度な足や爪への衝撃だったりするので、私は長年にわたるドキュメンタリー撮影の秘境でのフィールドワークが影響しているのではないかと考えている。
足底筋膜炎と陥入爪は一見別の部位のトラブルに見えるが、共通するリスク因子として「足への慢性的な負荷や衝撃」が挙げられる。特に、秘境での長時間の歩行や立位、凸凹した地形や固い地面での撮影、重い機材の持ち運びなどは、足底筋膜や爪周囲の皮膚にとってはかなりのストレスだという。
加えて私の場合には、チベットなどの高度の取材が多かった。こういった高地環境は、酸素濃度の低下によって末梢血流が低下しやすくなり、爪や足底の組織の回復力が落ちて炎症が慢性化しやすくなる。また、高地では昼夜の寒暖差が激しく空気も乾燥しているため、爪が硬くなり割れやすくなったり、皮膚が裂けやすくなったりする。それによって、足底筋膜炎と陥入爪のリスクは高まる。
でも、後悔はしていない。そんな身体への負担に代えがたい経験と財産を私は得たからだ。
話を陥入爪に戻そう。この治療法は、矯正治療、手術による治療の2種類ある。
矯正治療は、巻き爪や陥入爪にワイヤーをはめて矯正するというものだ。だが、これは爪が伸びてくると付け替えなければならない。ということで、私は一気に手術をしてしまう方を選んだ。
手術では食い込んでいる部分の爪とその爪母を切除する。爪母を切除することによって、爪の両端のくいこむ部分は生えてこなくなるというわけだ。
綱島のマスダクリニックで手術を受けたのだが、白内障に続いて、また「当たり」だった。執刀を担当した増田竜児医者が「ゴッドハンド」だったのだ。なんと!ついていることか!!
私が「神の手」だと確信した理由は何か。それは以下の3つだ。
1.的確で迅速な手術:経験が研ぎ澄まされた「無意識の正確さ」
手術は5分から10分ほどで瞬く間に終わった。その動きに迷いやムダがない。術中に「どこをどう切開し、どこまで処置すべきか」を瞬時に判断できるのは、数多くの臨床経験と深い解剖知識の積み重ねがあるからだ。時間が短いことは単なる効率ではなく、体への負担を最小限に抑えるという患者ファーストの思想にも裏打ちされていると感じた。
2.手術直後に縫合部を見せる:技術への矜持と信頼関係の構築
術後すぐに「こんな感じです」と縫ったあとを見せてくれた。多くの医師が「様子を見ましょう」と言う場面ですぐに傷口を見せてくれるのは、自らの技術に対する明確な自信と、患者に対する誠意があるからこそだ。これは単なるパフォーマンスではなく、「隠すものがない」というプロの気概でもある。
3.術後の痛みの少なさ:的確な処置と〝見えない〟配慮の賜物
傷の様子を見て、かなりの痛みを覚悟していた。また、痛み止めの「座薬」まで処方されていたので、「痛くなるんだろうなぁ」と想像していた。しかし、昨日から今日にかけての予想を超える回復の速さや痛みの軽減は、切開の角度・深さ・麻酔のタイミングや範囲など、術中のあらゆる工程における精度の高さと、術後を見据えた細やかな配慮によるものだと確信した。痛みの〝少なさ〟は、術者の〝巧みさ〟の証である。
このように、スピード・自信・術後感—どれを取っても「技術」だけでなく「哲学」や「倫理観」がにじむ腕は「ゴッドハンド」と呼ぶにふさわしい。
2025年の今年は、身体に「メス」を入れる年だが、同時に人生にも「オペ」を施す「挑戦の年」でもある。
