【今日の新聞から】イラン大統領のヘリが墜落-人の死を冒涜するフェイクニュースは許せない

イランのライシ大統領が乗ったヘリが墜落したことを受けて、多くのフェイクニュースやデマがいきかっている。なかには、過去の写真を使って「大統領は無事だ」とする偽情報や、ライシ氏が強権で反米であったことから「暗殺だ」などとする根拠不明の情報が広がっている。
どれも何の根拠もない。
「事故場面」とされる偽映像も拡散されている。 ライシ氏が乗ったヘリが山腹に墜落し黒い煙が立ちのぼる映像は、何百万回を超える再生回数を記録したが、実は2022年にジョージアで発生したヘリ墜落映像だった。また、ヘリの残骸だとして広がった写真も2029年にモロッコで起こったのものだとBBCが伝えた。

いくら公人だとはいえ、亡くなった人を冒涜するようなデマや偽情報は許されるものではない。ライシ氏といえば、ヘジャブの着用義務に反対するデモがイラン全土で発生した際に徹底弾圧をしたことが記憶に新しい。そんな強権ぶりは私個人としては賛成できるものではないが、それはそれこれはこれだ

人の死は尊厳あるものだ。それを踏みにじるような行為は許せない。

イランのライシ大統領を乗せたヘリコプターがイラン北西部の山中で墜落し、現場で救助作業を行う人々=2024年5月20日、Moj News Agency・AP

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