【今日の新聞から】エボラウィルス動物実験へ

国立感染症研究所が日本へのエボラウィルス上陸の可能性を考えて治療薬開発に向けた動物実験に踏み出すというニュースが、「今日のタブチ」の注目ネタだ。
まず感じたのは、「それほどまでに感染研は危機感を感じているんだ」ということだった。危険な病原体が漏出しないような厳重な対策を施したバイオセーフティレベル4の施設で実験するというが、武漢におけるコロナのまことしやかな噂の通り、漏出の危険性はゼロではない。しかし、背に腹は代えられないといった様子の英断は、近い将来、確実とも言える確率で間違いなくエボラは日本に上陸するということを示唆している。
厚生労働省検疫所のHPによると、エボラウィルスは「人への感染はまれではあるものの、重症化し、しばしば死に至る疾患であり、野生動物から人に伝播し、生活環境下で人から人へも拡大する。そしてその致死率は50%前後にもなる」。
私はエボラの感染地域であるコンゴに何度も取材に訪れたが、その度ごとに戦々恐々としていた。マラリヤと同じく「ワクチン予防薬」がないからだ。

マラリアは上陸し、エボラも上陸。地球温暖化によって、日本は南米やアフリカ、アジアの熱帯雨林と変わりない環境に近づいてゆく。そうなると経済効率が低下し、感染に対する対策に大掛かりな予算が必要になる。そういった危機意識がいま、必要だと思った。

ウィルスに関しては私には苦い経験がある。今日の「回想と思い出」のコーナーに記しておいたので、同時にチェックしてみていただきたい。

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