【今日の新聞から】刑務所で作られる「刑務所作業製品」が大人気!-「感謝され必要とされること」が更生につながる

全国の刑務所で作られ市販されている「刑務所作業製品」が大人気だという。日本全国に3200点あるというが、このうち神奈川県の横須賀刑務所の洗濯石鹸横浜刑務所のパスタが、2023年度の売上高で1、2位となった。大手フリーマーケットでは低下の数倍で取引されるほどの人気だという。2022年度の総売り上げは税抜きで5億9870万円にもなる。受刑者には出所後の当面の資金という名目で「作業報奨金」が支払われ、売り上げの一部は犯罪被害者への寄付金となる。
私の家にも、「刑務所作業製品」のダイニングテーブルがある。一枚板の分厚い天板が特徴のどっしりとした重厚感が気に入っている(下部写真参照)。もうすでに30年近く使っているが、当時の金額でも50万近くした。でも、いまはなき銀座の松坂屋で見かけて「一目ぼれ」をして衝動買いをしてしまった。毎日食事の後に天板を拭くが、そうやって磨けば磨くほど年輪の模様に味わいが出てくる。
大学時代の刑務所見学やドキュメンタリーの取材で訪れるたび、刑務は目にするが、受刑者の方々は自らの罪を悔いそれをかみしめるかのように、ゆっくりとしたペースで丁寧に作業をしているイメージだった。刑務作業で手に職をつけて出所したあとに職業にする人もいる。モノづくりの楽しさに目覚める人もいる。受刑者は、人に感謝されてこなかった人が多い。そんな人たちが自分が必要とされていると感じることで「生き方」を変えたり、更生の気持ちが芽生えたりということもあるだろう。再犯防止にもつながるかもしれない。
そんなことを考えながら「刑務所作業製品」を手にするのも、他者の気持ちを思いやることになるのだと思う。

我が家の「刑務所作業製品」のダイニングテーブル
刑務所作業製品販売イベントの様子
「イオンタウン山梨中央」HPより

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