【今日の新聞から】宇都宮大「留学生に対する免除額返還請求」の理不尽

宇都宮大4年生のフィリピン人留学生が、大学から「授業料を免除し過ぎた」として合計44万円を3週間以内に納入するように求められている問題についての続報が掲載されていた。

この事件は東京新聞が紙面で報じたことで事実が発覚した。この件について、3つのことを想った。


1.この記事を読んだ人たちから寄付や支援の申し出があった。このうち一人が全額分を送金して、大学に納入された。
「日本もまだまだ、捨てたもんじゃないな」と思った。
2.大学側の対応について・・・盛山文科相が「丁寧な説明を欠いた」と指摘したにもかかわらず、大学側は「学則に則ったもので適正だった」との姿勢を崩していない。これはいかがなものかと思う。大学は「誰のためにあるのか」。もちろん、学生のためだ。学則に従うことはもちろん大事だが、学則だけでない対応ができるのが「人間」というものなのではないか。
3.留学生の立場と気持ちを憂う・・・本学にも多くの留学生がいるが、彼らは大変な努力と負担、そして努力をしてこの日本で学んでいる。送り出す親御さんも大変な思いと苦労をしていることだろう。そのことを一番わかっていて、ひしひしと身をもって感じているのが当の本人たちだ。彼らは日々、バイトをしながら勉学に励んでいる。その留学生たちの気持ち、特に今回のフィリピン人の女性のことを思うと、胸が痛い。これでは、日本が「カネのない留学生は来るな」と言っているように感じられても不思議ではないだろう。

「学則はこうだが、今回の場合はこういう措置をするべきでは?」と声をあげる人が大学内にいなかったのか。新聞に寄せられた読者の声の中に、70代の女性の方の次のような意見があった。
「この人だけでなく同じ問題を抱えている人がいると思う。教育者として大学がどう思っているのか追及が必要」

大学は早急な対応と見解を発表するべきだ。

「東京新聞DIGITAL」より

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