【今日の新聞から】我が国の安保問題に物申す!我が子を戦場に送れというのか‼
先日、保守論壇の評論家でジャーナリストの櫻井よしこ氏がXに投稿した記事には、強い怒りを覚える。
「あなたは祖国のために戦えますか」。多くの若者がNOと答えるのが日本です。安全保障を教えてこなかったからです。元空将の織田邦男教授は麗澤大学で安全保障を教えています。100分の授業を14回、学生たちは見事に変わりました。
「祖国のために戦えるか」という問いは「祖国のために死ねるか」とほぼ同じ意味だ。であれば、いきなり「死ねるか」と問われて「NO」と答えるのは若者でなくても当然である。
ましてや、我が子を戦場に送りたい親などどこにいるのか。この櫻井氏の発言は、戦前の帝国主義を思わせ、強い危惧を抱かずにはいられない。
しかも、織田教授が安全保障を唱えるのは「戦争をせよ」と教えるためではない。日本が置かれている国際的、軍事的な微妙な立場を理解しておくべきだと述べているのである。読み違いと論理のすり替えも甚だしい。<参照>織田邦男著『空から提言する新しい日本の防衛 日本の安全をアメリカに丸投げするな』(ワニ・プラス刊)
そんなことがあったかと思うと、今日の新聞には「先島諸島12万人避難計画」に住民から批判が出ているという記事があった。先島諸島とは、沖縄県の与那国島や石垣島、多良間島などの島々だ。「先島諸島12万人避難計画」とは、中国と台湾の対立が激しさを増す中で、中国の武力攻撃による「台湾有事」を想定して政府がこの島々の住民を九州に避難させる計画だ。計画には障害者や重病者の避難方法が充分に盛り込まれず、住民への説明の機会も足りていない。
また、弱者を無視した政策がなんの対話もなく、おこなわれようとしている。
国の安全=国民の安全というのはよく理解できる。しかし、国家安全保障という大義名分を振りかざすのはもういい加減にやめたほうがいい。弱者や次世代の若者たちのことを考えられて初めて安全確保なのではないか。
「画竜点睛を欠く」とはまさしくこのことだ。
「櫻井よしこオフィシャルサイト」より