【今日の新聞から】真田広之氏主演・プロデュースのドラマ『SHOGUN 将軍』が米エミー賞最多18冠の快挙!ー石の上に20年の初志貫徹

アメリカのテレビ界最高の名誉とされる第76回エミー賞で、真田広之氏が主演・プロデュースを務めたドラマ『SHOGUN 将軍』が過去最多の18部門の受賞に輝いた。真田氏は主演男優賞、アンナ・サワイ氏は主演女優賞を獲得した。エミー賞で日本人俳優が主演男優賞や主演女優賞を受けたのは〝初めて〟ということだが、何よりもすごいのはこの賞はあくまでも「アメリカのテレビ界」の賞だということだ。つまり、真田氏ならびに真田氏の作品はアメリカ社会で認められたことになる。アメリカの土俵で相撲を取って勝ったようなものだ。
真田氏は私がドラマ・プロデューサーをやっているときに何度かオファーをさせてもらった。しかし、アメリカを拠点としているだけになかなかその願いはかなわなかった。そのときの理由も、オーディションのためにその期間は空けておきたいとのことだった。アメリカでの仕事に並々ならぬ思いがあると実感した。
真田氏がアメリカに渡ったのは、2003年の『ラストサムライ』だ。それから20年。2023年の『ジョン・ウィック:コンセクエンス』では、キアヌ・リーヴス演じるジョンの旧友シマヅ役を演じた。圧倒的な存在感と威厳だったが、実は真田氏は監督からの直接オファーを受けたという。
「石の上にも3年」と言うが、それどころではない。20年前に渡米を決めたときには「なんで?キャリアを捨てるなんて、もったいない」と言われたに違いない。日本ではすでにドラマ『高校教師』などで一世を風靡していたからだ。また、真田氏は当初はアクション俳優であったが、当時アクション俳優というと「スタントマン」の延長線上にあるようなステイタスだったその地位を引き上げたという功績も大きいと私は見ている。
師である千葉真一氏がかなえられなかった夢を実現した真田氏に、拍手喝采を送りたい。そして、初志貫徹の気持ちを忘れないようにしたいと思った。

Anna Sawai, winner the Outstanding Lead Actress in a Drama Series award and Hiroyuki Sanada, Outstanding Lead Actor in a Drama Series for “Shogun\
「REUTERS」より

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