【今日の新聞から】精神科病院で入院患者がスマホ一律禁止のワケ~弱者を「監視する」という思考
一部の精神科病院で入院患者のスマホ使用を一律禁止している実態が判明した。これは、精神疾患がある当事者で構成されている「人権精神ネット」(兵庫県)の調査でわかったという。閉鎖性を伴う施設での「通信の自由」を奪う行為は大きな危惧を抱かざるを得ない。
スマホを禁止する病院側の根拠は何か。
それはカメラ機能がネックになっている。ほかの患者を撮影してSNSにあげたりすることを防止するためや、患者な職員の肖像権やプライバシー保護の観点からだという。また、精神科に入院する方は、精神的に不安定な状態にある。そのため、人によっては、充電ケーブルを利用して危険な自傷行為をしてしまう可能性があるとのことだ。
なるほど、そういうことを防ぐという意味もあるだろう。しかし、このご時世にあって「患者からスマホを取り上げる=外との通信を絶つ」ということは、ともすれば昨今問題になっているこういった施設において多発している「虐待」を通報させないようにしていると非難されても仕方がないのではないだろうか。またその措置の裏側には、患者を「管理しよう」「監視しよう」という意図ははたして「ない」と言えるのだろうか。
今回のこの問題に関しても、厚労省は重い腰をあげようとしない。「知る権利」と「通信の自由」は基本的人権そのものだ。それが阻害されていることは「精神的な障害者という弱者には人権はない」と言っているようなものではないか。
なんのための「行政」か。
国や厚労省は早急な改善策を練るべきだ。
「生きづらさの取扱説明書」ブログより
https://yuukipine-lifelog.hatenablog.com/entry/2022/12/16/225101