【活動報告】日本映像学会 映像人類学研究会第9回研究会を本学・桜美林大学で開催しました~ゲストスピーカーはドキュメンタリー監督の山崎エマ氏
昨日の3月15日㈯に、本学・桜美林大学東京ひなたやまキャンパスで、日本映像学会 映像人類学研究会の第9回研究会を対面とオンラインのハイブリッドで開催した。
映像人類学研究会は私が代表を務めている。
今回のゲストスピーカーは、ドキュメンタリー監督の山崎エマ氏。オンラインはなんと全国から57名の申し込みがあった。対面では桜美林大学田淵ゼミのゼミ生などが参加した。後半は、その学生が山崎氏に質問をして、直接答えてもらうなど、大変〝貴重な〟場だったのではないかと思う。
前半は、私と山崎氏とでトークセッションを繰り広げたが、およそ1時間の時間があっという間に過ぎた。
山崎氏が渡米してドキュメンタリーを目指すようになった理由から始まり、なぜドラマなどのフィクションではなく、ドキュメンタリーというノンフィクションだったのか、そして山崎氏の取材手法やこだわりなど・・・山崎氏監督の『小学校~それは小さな社会』や『甲子園:フィールド・オブ・ドリームス』の撮影秘話や裏話そして、「ドキュメンタリー論」とも言える「取材対象との距離感」や「日米のドキュメンタリーの作り方の違い」「日米におけるドキュメンタリーの概念の違い」など、深く楽しいセッションであった。
特に、山崎氏の「ドキュメンタリーは結局は『人間力』」という言葉に深く共感した。まさに、ドキュメンタリーは自分自身の「鏡」のような存在だ。自分のこころが濁っているとそれが出てしまう、慢心は作品に如実に表れる。私もそれで何度も悔いたし、反省もした。だから、作り手は日ごろから感性を磨かなければならない。若いころには、よく大先輩から「田淵、良い作品を見て良いものを食べて、毎日が研磨だ」と言われていたことが思い出される。その先輩は「休みの日に家にぼけーっといるのではなく、街に出かけて行って歩く人を見ているだけでも、人の声を聴いたり流行がわかるものだ」と教えてくれた。いまになると「まったくその通りだ」と理解できる。
2021年のまだ私がテレビ東京に在籍していたころに始めたこの研究会も、今年で4年目。今回、山崎氏とセッションをおこなわせてもらって改めて感じたのは、「番組作り、モノ作りは、大変だが、楽しい」ということだった。
私もまだまだ映像作品を作り続けたい。そう思わせられた。
*ちなみに、山崎氏の『小学校~それは小さな社会』は興行収入が1億円を超えたらしいです。おめでとうございます!!素晴らしい!あまりにも会が楽しく、写真を撮るのを忘れてしましました・・・すみません。なので、以下の写真は山崎氏の写真でご容赦願います。
「小学館 みんなの教育技術」HPより