【活動報告】母校・慶應義塾大学メディア・コミュニケーション研究所の模擬面接官を務めた感想
昨日、母校・慶應義塾大学で私も所属、卒業(1986年卒)したメディア・コミュニケーション研究所(通称、メディコム)から依頼され、現役研究生(学生)の模擬面接官をやってきた。メディコムは私がいたころは、新聞研究所(新聞研)という名称だった。私は不肖ながら、男女参画審議会会長や国家公安委員会委員など数々の国務にも携わった岩男寿美子先生のゼミだった。昨年から教職に就いたこともあって、「メディアを目指す若者の役に立てるのであれば」と考えた。また、大学時代にろくに勉強しなかった私から母校へのせめてもの「罪滅ぼし」の気持ちもあった。
私が模擬面接を担当したのは、出版志望だという2年生と、テレビ・ドキュメンタリー志望という2年生のふたりだった。普段から本学のゼミでじっくりといまの若者たちと話す機会はあるが、また違う大学、しかも隔世の念がある母校ということもあり、若者たちが考えていることを知る楽しみがあった。
なかなか、おもしろかった。2年生になったばかりということもあり、まだはっきりと志望ややりたいことが固まっていない人が多かったが、「ふーん、そんなふうに考えているんだ」「そう見るか!」という目から鱗の気付きや発見があった。面接したひとりの学生は性的マイノリティを抱えているが、「死刑制度」について興味があると語った。死刑を宣告される受刑者も国家からすればマイノリティではないかというのだ。「なるほど」と感心した。
面接のあとの懇親会(卒業以来38年ぶりに訪れた「山食」という学食で開催されたが、あまり当時と変わってない感じがして懐かしかった)でも、多くの学生と話したが、全体的な印象としては「将来への漠然とした不安」を持っている人が多いと感じた。私たちの時代は、何だかよくわかっていないなりに「こういうことをやってやるぞ!」であったり、身の程知らずに「これをやりたい!」という確固たる思いや意志があった。また、「裏づけのない自信」もあった。
昨日出会った人たちを含む次世代の若者たちが自信と希望を持って出ていけるような社会にしたい。そう強く思った経験だった。母校よ、そして新聞研よ、いい機会をありがとう!https://mwr.mediacom.keio.ac.jp/
「メディア・コミュニケーション研究所」HPより
素敵な取り組み。全く同感です。学生たちは
漠然とした将来への不安を抱えながら
過ごしているのだな…痛感しています。
講義の後も30〜40分くらいは意識して学生たちと
雑談するようにしています。
やはり母校は格別。外部講師の形式で
母校(早稲田大学)でも3年8ヶ月講義を
持っていましたが、最初の講義の1時間前に
大隈侯の銅像の前に立った時、
「自分は母校に帰って来たんだ。
先生として帰って来たんだ!」
感動したことをよく憶えています。
岡仁様
コメントありがとうございます。
岡先生のそういったご親身なご対応が将来、学生たちの身に染みるであろうと確信します。
田淵俊彦 拝