20年先と言われた「シンギュラリティ」の到来が3年以内に縮まった!

息子の中学の学年主任の先生はなかなかいい「学年だより」をくれる。今回の記述の中にも、気になる情報があった。
ここ2~3年のAIの進歩が目覚ましく、特にDiffusionModelと呼ばれる学習モデルの登場で、20年先と言われた「シンギュラリティ」が3年以内に訪れると言われているらしい。

「シンギュラリティ」とは、ご存知のようにコンピューターの学習能力が人間を上回るという仮説だ。人工知能研究の世界的権威であるレイ・カーツワイル氏の予測から「2045年問題」とも呼ばれているが、2045年を待つことはないようだ。

そして「学年だより」は続けて、ゴールドマンサックスによる2023年のレポートを紹介している。以下のこのグラフには、仕事量がAIで自動化される職業分野別の割合が示されている。

これを見て驚いた。法曹関係、会計士や銀行員、コンサルタントや医者などの知的専門職と言われる雇用は縮小していって、「なったとしても、必ずしも高給取りになれるわけではない」分野に当てはまるという分析だからだ。
考えてみれば、当然のことかもしれない。これらの専門分野はAIがもっとも得意とするところだからだ。
映画『トップガン マーヴェリック』でも、教官が戦闘機乗りに「そのうちお前たちは必要なくなる。AIにとって代わられるからだ」と述べている。
そう考えると、ブルーカラーと呼ばれている職業の方が安定性があるということになる。

この事実は、「職業」の概念を変えると感じた。「食べていくために働く」といういわゆる「給与や安定性」というものに働く意味や意義を求めることがナンセンスになってゆくからだ。
そういったなかで、私が注目するのはアート的な職業である。映像やファインアートのようなビジュアル・アーツ(視覚芸術)、音楽、演劇・ダンスといった「ゼロから生み出す」作業はAIにはできない。AIは過去の膨大なデータの蓄積を必要とするからだ。

これからは、ますます「アート脳」が求められるだろう。

「GoldmanSachs Economics Reserch」より

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