【大好きな人たち】粘土作家・大木宣尚氏の挑戦

私の古くからの知り合いで、尊敬するクリエイターが群馬県の草津温泉にいる。粘土作家、大木宣尚氏である。ちょうど今週、群馬テレビの番組で取り上げられたということで以下の映像がしばらく見られると思うので、ご覧になってみてほしい。
12月27日22:00~群馬テレビ『技に迫る』
https://mcas.jp/movie.html?id=749818353&video=769697&player=flow&genre=453017953
大木氏と私の関係は、かれこれ20年以上になる。
私は草津温泉を第二の故郷と思っていて、足繫く通っていた時期があった。そのきっかけは、前任のテレビ東京時代のそれこそADのときの「あるご縁」が始まりだった。
当時、私はのちに「国民的アイドル」となるSMAPがデビューする前に出演していたドラマ『あぶない少年』を担当していた。ある日のこと、会社に一本の電話がかかってきた。その電話を取った私に相手は「お世話になっています。草彅剛の父です」と名乗った。
聞けば、草彅氏のお父さんは不動産会社に勤めていて、自衛隊の方に売却するはずだった草津温泉のリゾートマンションの支払いの目途がたたなくなったのでキャンセルになってしまったが、とてもいい物件なのでお勧めしたいとのことだった。
その草彅氏と神谷町の旧テレビ東京社屋の食堂でお会いして話を聞いて、私は草津の物件を購入することにした。「いつも剛が、田淵さんのことを話をするので……」という言葉が嬉しかった。草津とはそんな縁で始まった。

その後、俳優の片岡鶴太郎氏とお仕事をすることがあった。片岡氏は草津の「片岡鶴太郎美術館」に携わっていたこともあり、絵画の創作のために滞在する美術館の経営母体である草津ホテルでおこなわれる忘年会などの宴に招いていただく機会が多くあった。片岡氏との仕事とは、私がプロデューサー・ディレクターであったドキュメンタリーの番組『秘境列車の旅』である。一緒にインドのヒマラヤ文化圏に旅をした。実はそれは2度目の仕事で、最初は私がADをやっていた歌番組『ヤンヤン歌うスタジオ』の司会を片岡氏が務めていたときだった。

ちょっと横道にそれたが、そんな多くのご縁で私は草津に足繁く通うことが多くなり、ある店の常連にもなった。その店は草津温泉の中心地、湯畑のすぐそばにある「龍燕」という中華料理屋でこれが素晴らしくうまい店だった。家族経営の雰囲気もあたたかくて、とても気に入っていた。もちろん、連日満員の大繁盛店である。大木さん一家は「パパさん」「ママさん」、そしてこの記事の主人公、大木宣尚氏である。やっとここまで話がたどり着いた……。

でも、これ以上、多くを語る必要もないだろう。上記の番組を見ていただくと大木氏の素晴らしい作品はおわかりだろうし、その真摯なスピリットも感じ取っていただけるだろう。
そんなわけで、大木氏が創業者である「パパさん」から受け継いだ「龍燕」をたたんでまで進んだアートの世界。これからとくと見届けたいと思っている。
皆さんも注目していただきたい。そしてもしそのスピリットを感じ取っていただけたなら、ぜひ応援してあげてほしい。

群馬テレビHPより

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