【今日のタブチ】311の日に思う「語り継ぐこと」の大切さ~福島第一原発の街・双葉町で暮らして、感じて、表現した学生たちの行動力
福島県双葉町は、2年半前に避難指示が一部解除されたあとも、およそ7千人いた住民の多くは戻っていない。その街に、東京の学生たちが住み、暮らし、そこで感じたことを表現したアート作品の展示を現地の双葉町や東京などのさまざまな場所でおこなっているという。
学生たちの「行動力」に感服した。東京芸大、慶應義塾、東大の学生である彼らは、昨年10月から4か月もの間、街に滞在した。
まず、私が学生だったら同じことができただろうか、やろうと思っただろうかと考えた。
きっと、やっていない。それどころか、そんなことに思いも至らないのではないか。感服した大きな点はそのことだが、もうひとつ感心したのは、それを「アートの力」で表現しようとしたことだ。
本学・桜美林大学芸術文化学群の学生たちも、私の想像を超える、まさに〝驚くような〟発想のアート作品を作る。そしてそのことに嬉しい驚きを日々、感じている。
今回の学生たちが企画したのも、例えば以下のようなものだ。
・「イマジナリー・ファミレス6号双葉店」・・・架空のファミレスの染色看板とボックス席、映像作品で構成するインスタレーション(作:東京芸大・菊地晴氏、慶應義塾大学院・永田一樹氏)
・「Unnecessary Light」・・・双葉町の柵をプリントしたカーテンに紙飛行機の映像を投影したインスタレーション(作:東京芸大・河合ひかる氏)
・「ひたひたと押し寄せる水の記憶」・・・双葉町の夜の暗さを天然の暗室として印画紙に現像したインスタレーション(作:多摩美卒・山中春海氏)
忘れないこと、風化させないこと、そして語り継いでゆくこと、その大切さを改めて感じた。
「一般社団法人ふたばプロジェクト」instagramより
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