【今日のタブチ】岡本多緒と今村聖奈、2人の“快挙”――新聞18面に潜んでいた「人生の答え」

今朝の新聞には、「女性による快挙」のニュースが並んだ。
カンヌ映画祭で、日本人女性としての女優賞受賞という快挙を岡本多緒氏が成し遂げた。岡本氏は、パリ・コレクションなどで活躍するモデル「TAO」として知られ、近年は女優業にも活動の幅を広げてきた。
このニュースを聞いたときに、私は以前このブログでも紹介した、桜美林大学・私のゼミ卒業生の女性モデル「田中糸」を思い出した。そして早速「岡本多緒を超えろ!」という激励LINEを送った。

そしてもうひとつ、「女性初」の快挙。競馬のクラシックレースで今村聖奈氏が女性初の制覇を遂げた。
私は競馬をやらない。なので、あくまでもTBSドラマ『ザ・ロイヤルファミリー』の受け売りだが、競馬のクラシックレースの中でも、今回今村選手が3歳馬ジュウリョクピエロとともに挑んだ日本ダービーは、東京競馬場の芝2400メートルが舞台となるサラブレッドにとっては生涯一度の最高峰レースで、「競馬の祭典」とも呼ばれる。
女性旗手は、長らく偏見にさらされてきた。「腕力の面で女性は不利」と言われてきたからだ。そのため、GIへの騎乗依頼がそもそも回ってこないことも少なくない。つまり、実力を発揮しようにもチャンスが回ってこない、舞台にも上がれないということだ。しかし、世界に目を向ければ、アメリカのジュリー・クローン氏やオーストラリアのレイチェル・キング氏のような女性トップジョッキーも存在する。今村選手はその日本における“遅れた”常識を覆した。
今回の今村氏の快挙は、「女性であること」が必ずしも不利ではないことを証明した。そのことに、拍手を贈りたい。後に続く女性たち、世のあらゆるジャンルの女性たちに勇気希望自信を与えることだろう。

そして、東京新聞はまた粋なことをしてくれた。
岡本氏と今村氏の活躍を伝える1面を引っ繰り返した裏側の18面で、こんな記事を掲載していた。
南インドの古典弦楽器「ヴィーナー」の日本で唯一の奏者・的場裕子氏を紹介していたのだ。こちらも女性で、日本初、しかもオンリーワンの存在である。50年にわたって研鑽を続けているという。その積み重ねには頭が下がる。継続することの素晴らしさを実感した。この紙面は、そのことを伝えたいのだと腑に落ちた。岡本氏、今村氏にも、それぞれの世界を極めていってほしいと願った。
若い今の女性の活躍と、長い時間をかけて今に至った老練な女性。その対比に、“人生”を思った。見事な紙面構成。これぞ新聞ジャーナリズム、編集の境地――感服した。

朝から気持ちの良い出だしだ。同時に、「チャンスは配られるものではなく掴み取るものだ」と教えられた朝でもあった。

「東京新聞」より

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