【おススメ書籍を紹介】秋津壽男医師の『医者とのつきあい方大全　医者のトリセツ』の潔さーここまで書いちゃって大丈夫ですか?!

私が長年お世話になっているかかりつけ医の秋津壽男氏は「主治医が見つかる診療所」（テレビ東京系列）に長年出演していて、ベストセラーとなった『長生きするのはどっち?』『がんにならないのはどっち?』シリーズ（あさ出版）ほか数多くの著書を出版されている。
大阪大学の工学部を卒業後、再度医学部に入り直して医者になったという異色の経歴を持つ。あえて大病院に所属せず「下町の一次医療」を担っている。何かを尋ねるとズバッとはっきり答えてくれるので、私のような〝あまのじゃくな〟性格にはぴったりで助かっている。実は私の前立腺がんも秋津氏に発見してもらった。そういう意味では「命の恩人」だ。ご自宅でのパーティーにも何度も招待してもらうなど、公私にわたってお世話になるばかりか、私のドラマ・プロデューサー時代には数々のドラマにおいて「医療監修」もお引き受けいただいた。
その秋津氏のところには定期的に通って、身体のチェックをしてもらっている。昨日も伺い、エコーなども受けてきた。私の大学での激務の様子を聞いて、心配そうにされていたのが嬉しくもあった。そんなとても親身で素晴らしい医師だ。
そして診療が終わって帰ろうとしたときに、遠慮がちに「そうそう、新しい本が出たから差し上げます」と新著をいただいた。最後に渡されるところがまた奥ゆかしい。

帰宅して、いただいた『医者とのつきあい方大全　医者のトリセツ』(春陽堂書店)を早速拝読した。読み始めたらやめられなくなった。一気読みだった。
感想は一言で言えば、おもしろかった！特に、秋津氏の大学時代のことなど意外と知らなかったことや、医者の「専門分野別性格分析」など、ズバズバと切り込む潔さが痛快だった。ときどき入るコラムも効いていた。秋津氏の豊富な経験からの〝生の〟情報や〝リアルな〟話が絶妙だ。第２章の「医者が一番嫌がるNG行為」はよくぞ言ってくれたと拍手喝采！　通常、医者が書いている本はどれも「患者寄り」というか必要以上に患者に気を遣っている感じがあってどうも違和感を抱くことが多かったが、ここまで患者へのダメ出しは本来「タブー」でもあり、秋津氏だからこそ言える、書けることだと思った。各節の冒頭の「医者のつぶやき」は必読だ。よく工夫されている。大笑いしながら読んだ。「つぶクリ」「やばクリ」「うはクリ」という業界用語も知らなかった。ほかにも知らない事実が満載で、ぜひご一読をお勧めする。
『医者とのつきあい方大全　医者のトリセツ』(春陽堂書店)
秋津医院HP☛http://akitsu-clinic.life.coocan.jp/