【今日のタブチ】民放1月ドラマ総括――“あえて選んだ”ベスト5と、“あのドラマ”がトップになった理由
民放ドラマ1月クールも終盤に差し掛かった。そろそろ総括をしなければならない。
最初に、私の「ベスト5」を挙げたい。
<5位>松田龍平主演『探偵さん、リュック開いてますよ』(毎週金曜 23:15 – 翌 0:15、テレビ朝日系)
<4位>福士蒼汰主演『東京P.D. 警視庁広報2係』(毎週火曜夜9:00-9:54、フジテレビ系)
<3位>玉木宏主演『プロフェッショナル 保険調査員・天音蓮』(毎週木曜夜10:00-10:54、フジテレビ系)
<2位>鈴木亮平主演『リブート』(毎週日曜夜9:00-9:54、TBS系)
<1位>竹内涼真主演『再会~Silent Truth~』(毎週火曜夜9:00-9:54、テレビ朝日系)
まず、『探偵さん、リュック開いてますよ』だが、金曜の夜にこのゆる~い感じがたまらない。テレ朝の「金曜ナイトドラマ」枠は、松本まりか主演の『奪い愛、真夏』などのハード系の内容もあるが、曜日の特性を生かして「ゆる系」でいったほうが絶対にいいと思う。今作に関しては、いわゆるギャグも多いが、それを出演者たちが大真面目にやっている点を評価したい。
4位の『東京P.D. 警視庁広報2係』は、最初は単なる「警察もの」かと思って見ていたが、意外と作りはハードで、毎回のテーマも今風な選び方をしていると感じた。何よりも、意外と知らない「警察広報」の仕事ぶりを良く取材して描き込んでいると感じた。そして、福士氏の演技もいい。福士氏は華やかな役を演じることが多いが、その“華やかさ”を今回は封印して、ひたすら“ジミ”な役に徹している点に好感が持てる。ときにその持ち前の“華やかさ”が邪魔をすることもある福士氏だが、今回は見事にそれを消し去ることに成功している。
3位の『プロフェッショナル 保険調査員・天音蓮』は、何と言っても玉木宏氏の飄々とした演技が爽快だ。それを楽しみに毎回見られるというのが、まず“得した気分”になる。初回から、天音のバックボーンが気になって仕方がない。やっとそのあたりが明かされてきたが、もう少し早く展開してほしかった。玉木氏の演技が作り込まれていて奥深いだけに、その点が少し残念だ。そのため、あえて3位に留めた。
2位の『リブート』は黒岩勉氏の本がうまい。こういったトリックものは、伏線の張り方を間違え、かえって複雑になったり、逆にネタバレを招いたりすることが往々にしてあるが、そんな綻びは微塵も感じさせない。それは、出演者陣の芸達者振りも作用しているだろう。鈴木亮平氏の二面性を出す表現は見事だ。儀堂と早瀬という2つの顔が一瞬にして変化するさまは、見ごたえがある。そしてなんといっても、戸田恵梨香氏の悪女ぶりは秀逸だ。毎回、どんな表情を見せてくれるのかと楽しみになる。また、北村有起哉氏の悪ぶりも実にいい。もともと“うまい役者”だと思っていたが、「こんなにうまかったかな」と驚いている。このあたりの役作りは、韓国サスペンスを参考にしているのだろうか。とにかく、よく研究し、つくり込んでいるクリエイター陣の覚悟と矜持が伺える作品だ。
そして1位の『再会~Silent Truth~』だが、正直、ネタバレは早くから予想がついてしまった。だが、それよりも竹内涼真氏の存在に圧倒させられている。TBSの『じゃあ、あんたが作ってみろよ』から連投となった竹内氏は、当初は「なぜ、立て続けに?」とネットなどを騒がせた。しかし、このドラマの竹内氏を観ると、完全にこの流れは“戦略”であることがわかる。『じゃあ、あんたがー』→『10DANCE』→『再会』の役作りの違いを見せつけることで、「いかに竹内氏が芸達者であるか」ということを強烈に印象づけることに成功した。自分が人を殺してしまったと思い込み、それを枷に警官になったというバックボーンを表情や一挙一動でよく表現している。さすが、イヴァナ・チャバックの「12段階式メソッド」を読み込んでいるだけのことはあると評価したい。私的には、井上真央氏の演技が観られるのも嬉しいポイントの一つだ。
もちろん、ここに挙げなかった作品にも優れたものは多い。現場は日々、戦いながら制作している。その努力は十分に理解したうえで、あえて“マイ・ランキング”を書いた。日々、奮闘する彼ら、彼女らに、改めて敬意を表したい。
「番組公式」HPより


