【今日のタブチは怒っている!】松本人志氏の性加害問題に見るテレビの「忖度」

松本人志氏に対する週刊誌の「攻撃の手」が緩まらない。
元芸人の「下っ端の芸人はお笑いの帝王である松本さんに少しでも取り入りたいという思いで、必死に女の子を献上してきた」というような発言も掲載された。
まずこの芸人の思考についてだが、当然と言えば当然だ。拙著『混沌時代の新・テレビ論』ttps://www.poplar.co.jp/book/search/result/archive/8201252.htmlにも記したが(P97参照)、芸人はBPOが「いじめ」と判断するようなことも自らやろうとする。それはひとえに「売れたい」という思いからだ。
もしこの報道が事実であるなら、悪いのはこの気持ちを利用して身体を張らせるようなことをやらせるテレビ局や、今回の場合においてはそれを利用しようとする松本氏側である。だが、後者の今回の場合はあくまでも「松本氏側」であって、松本氏本人はそんなこと(芸人が必死にやっていること)は知らない恐れがある。つまり、周りが勝手に「忖度」して(勝手に女の子を用意してお膳立てして)いる可能性があるということだ。
この「忖度」は質が悪い。
テレビ業界の「忖度」に関しては、前述の拙著でかなりの紙面を割いて記したが、この松本人志事件においてもテレビ局は〝ズルい〟立ち振る舞いをしていると私は感じている。それはスポンサーとタレントを「天秤にかける」というおこないである。
旧ジャニーズ事務所の性加害問題では、テレビ番組のスポンサーが続々と異を唱え始めてテレビ局は重い腰を上げたかたちとなった。いわゆる「スポンサーが言うから仕方がない」的な考え方である。民放にとって、スポンサーは「神様」のような存在だ。スポンサーが「ジャニーズはけしからん」となれば、テレビも「そうですよね」と言えるし、声高に糾弾することもできる。そこにあるのは、「だって、スポンサーがいないと番組を放送できないから」という大義名分である。
今回の松本人志氏の性加害疑惑に関しても、まったく同じ構図だ。松本氏が出演する番組のスポンサーが次々と降板することで、テレビ局は〝堂々と〟松本氏を「切る」ことができた。それが、「スポンサーとタレントを天秤にかける」と表現した理由である。これを「忖度」と言わずして、何を「忖度」と呼ぶのか。
このようにテレビの「忖度」は常に、どんな場合にも稼働し続けているのである。
もう1点、述べておきたい。読者の皆さんはお気づきになったと思うが、私は今回の事件を「吉本興業問題」とは一度も呼んでいない。ジャニー喜多川氏の事件は元ジャニーズ事務所も加担したと分析しているが、今回の性加害疑惑においては、松本氏と吉本興業は一体ではないと観ている。その構造は、前段の「売れない芸人と松本氏側」と同じだ。
それほどまでに、松本人志氏は「裸の王様」化していた。テレビが創り出した「忖度の権化」と言ってもよいだろう。

「Yahoo!ニュース」より

【今日のタブチは怒っている!】松本人志氏の性加害問題に見るテレビの「忖度」” に対して2件のコメントがあります。

  1. 瀬川久志 より:

    まったくそのとおりだと思います。ビシビシ発言してください。

    1. 田淵俊彦 より:

      瀬川久志様
      コメントをありがとうございます。私の発言は忖度ないですが、勇気づけられます。この記事を書いた時より、事態は悪化していますね。「尻ぬぐい」に躍起になっている人たちのなんと多いことか!!

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