【今日の新聞から】「日独伊三国同盟」を彷彿とさせる脅威

「昨日のタブチ、今日のタブチ」では、日本の軍事化についてウォッチドッグを続けている。

今朝の新聞の一面では、日本、英国、イタリアの三国が戦闘機を開発国以外の第三国積極的に輸出する条約に署名したという記事が掲載された。これはもちろん、単なる経済の活性化を促すための多国間の貿易条項ではない。その違いを証明するキーワードは、「戦闘機」「対第三国」「積極的に」の3つだ。
空恐ろしさを感じた。武器輸出に積極的な英国やイタリアに引っ張られたかたちとなったというが、太平洋戦争突入の大きな引き金となった「日独伊三国同盟」の構造とまったく同じだったからだ。

三国同盟条約の内容は、ヨーロッパおよびアジアにおける「新秩序建設」に関して、ドイツ、イタリア、日本がその「指導的地位」を認め合うものになっているが、日中戦争およびヨーロッパ戦争に参加していない第三国の攻撃に対してあらゆる「政治的、経済的及軍事的方法ニ依 (よ)リ相互ニ援助スヘキコト」を誓約するという、純然たる軍事同盟であった。そしてこの同盟の成立は米・英を強く刺激して、太平洋戦争突入の要因となった。(日本大百科全書『ニッポニカ』より著者が要約)

どうだろうか? デジャビュのような符合ではないか。
この事実を私たち国民は、強く意識しなければならない。でないと、国家は軍事化への途を辿り続けるだろう。そして気がついたときにはもう手遅れ。まさに太平洋戦争突入時と同じように、「後には引けない」状況に追い込まれてしまうだろう。
こういった条約に署名する政治家たちは、次世代の若者や子どもたちのことを考えているのだろうか? 自分たちはそのうち死んでしまうからいいと思っているのだろうか? 聞いてみたいものだ。

次世代を戦争という悲劇の主人公にさせたくない。強くそう思う。

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