【今日のタブチ】「放送事故」の言葉に一瞬身構えた――SixTONES「謝罪動画」が突きつけたSNS時代の“盲点”

SixTONESが公式SNSで公開した「謝罪動画」が話題になっている。
動画を見た瞬間、私は正直驚いた。

「何事か!」

タイトルには「放送事故」、そして「謝罪」という強い言葉が並ぶ。グループが何か問題を起こしたのかと思った。

確かに、「放送事故」や「謝罪」という言葉だけが一人歩きすると、SixTONESをよく知らない人や事情を知らない人に誤解を与える可能性はある。リテラシー的にどうなのか。コンプライアンス的には問題ないのか。最初はそんな違和感を覚えた。

ところが、動画を最後まで見るうちに考えが変わってきた。

彼らが謝罪していたのは、テレビ朝日の「ミュージックステーション」で恒例となっている階段降りの際に、時間がなくて特にボケることもなく普通に降りてしまったことだった。
もちろん本当の放送事故ではない。誰かを傷つけたわけではない。番組進行を妨害したわけでもない。法律やルールに抵触したわけでもない。
要するに、自分たちらしい振る舞いができなかったことを大げさに謝っているだけなのである。

さらに考えてみると、この動画はSixTONESの公式アカウントから発信されている。そこにはもともとファンが集まっている。普段から彼らを知っている人であれば、「また何か面白いことをやっているな」と理解できるはずだ。
しかも内容を聞けばすぐ分かる。「時間がなくて何もせず普通に歩いてしまいました」そんな謝罪があるだろうか。
最初は驚いても、最後まで見れば冗談だと理解できるように作られている。

そう考えると、これは単なる炎上商法でも、不謹慎なネタでもない。
ファンを笑顔にするための、少し攻めたユーモアだったと言える。
だが、その一方で気になることもある。

SNS社会では、動画の中身よりも見出しだけが拡散されることが珍しくない。
「SixTONESが謝罪」「放送事故を謝罪」
そんな言葉だけを目にした人の中には、本当に何か問題が起きたと思う人もいるだろう。
実際、私自身が最初はそうだった。

しかし、そこで私はふと思った。

もしかしたら、試されていたのはSixTONESではなく、私たち受け手の側だったのではないか。
見出しだけで判断していないか。最初の印象だけで結論を出していないか。内容を確かめる前に批判や不安を膨らませていないか。

SNSでは毎日のように刺激的な言葉が飛び交う。「炎上」「謝罪」「放送事故」「衝撃」。私たちはいつの間にか、その言葉だけで反応する習慣を身につけてしまっている。今回の件で私が考えさせられたのは、まさにそこだった。
SixTONESにそこまでの意図があったのかどうかは分からない。ただ単純に、ファンを喜ばせようと考えただけかもしれない。

だが、少なくとも私は、自分自身のリテラシーについて考えるきっかけになった。
「何事か!」と驚いた私の反応こそが、SNS時代の落とし穴を映していたのかもしれない。

「SixTONES」公式Xより

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